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カテゴリ:シュール

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女神がわたしの脳みそを

ぶわりと開いていくまでは

わたしはひとり陽だまりで

春待つ小鳥のうたをうたおう

天呼び笛はきっとそこに


脳みそからこぼれたビー玉に

わたしは世界を見るのです


あめがふっていた

わたしはおへやのなか

ガラスについた星々を見てた

たくさんの世界を旅した

ときどき死んだ

何度か殺した

たすけたり、たすけられたりした

愛したひとは

みんなころした

『この物語はおしまいです。』

勇気いりのミルクティー

シナモンの香り

マッドハッターの罠

さいごに、うみのなかに住んでるわたしとお話した

わたしはたくさんのことを知っていて、でもなにも知らなかった

シェルピンクだけのハミングバード

もうじき羽化をする

「さいきん雨がすくないね」

洗濯物を取り込む

おかあさんの声

世界は雨粒。

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オフィーリアの沈んでいそうな

お池をながめてた



底に澱む 泥の茶に雑じる

まはり囲む木々の緑



たれもかれも

さわさわ さらさら 鳴いてた




水面に たれ知らず

描く 輪のしらべに

ちかづいて よくよく

目をこらしたら



あめんぼのふたりが

つう、と舞っていたので、

ふと、

なんだか わたしも

落ちて了うかしら、と

こわくなって、

いそいで おうちに

帰ってきたの

だけど……




わたし、

ほんとは まだ

あすこに立ったままかもしんない


わたし、置き忘れてきたかもしんない






わたし

オフィーリアの沈んでいそうな

お池を

……

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私のかわいい猫が言った。

「お前が言う、そしてすべては‘なされる’べきだ」

私は答えた。

「それはそうです。けれども私にはしっぽがありません」

私のかわいい猫は言った。

「しっぽよりもまず、鈍色の帯だ。それ、その箱の中をのぞいてごらん」

箱の中をのぞくと、そこにはまるでインクのつぼをひっくりかえしたようなまっくら闇があった。

「そこに鈍色の帯があるだろう。それは彼らの金色の帯だ」

「いいえ、ここには肉色の綿、それとたれぞの指輪しかありませんわ」

私のかわいい猫はあくびをした。

「ならば箱を閉じ、目を瞑って、たれもいない世界へお帰り。そこは真っ暗闇の中だけれども、影は薄藍色の雫だから」

「そこに私を好いてくれる人はいるかしら」

「きっといるだろう、けれどもその人は偽りで、ほんとうのそれはただの嘘だ」

私のかわいい猫は、もうとっくの昔に眠ってしまっていた。

私はそれを聞いてすっかり安心し、目を瞑るとさっさとエメラルドの海の深い深い浅瀬へと帰っていった。

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悪はおおいなる海を作った。

海はすべての罪をのみこみ

エメラルドにオパールに色をかえて、

ただ神の手中よりはみ出さんとひたすらに世界を包んでいった。

海中に落ちた ふかき罪は人をてまねきし、

いつか悪は世界のすべてとなった。

世界にとって悪しき者はその証を額にきざまれ、

幸福を受容することは永遠に許されぬように定められた。

枷をはめられた娘は許されざるかなしみの涙をながしたので、

海へゆっくりと足をひたすと、次第にその体を沖のほうへと投げ出した。

そうして娘の罪は海へと還り、

世界にあまねく罪のひとつは

また海の底のちいさな宝石となって

ただとわの眠りへとつくのだった。

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