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2016年09月

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中也が死んで夏が去り、

秋がやぶれ、

チャコールの冬が顔をだす...


夏は破滅の季節だ


たとえば猛暑の日の苛辣なる日ざしのもとに置いた果実みたよな[それ]を、

われわれは求めてしまう


鼻をつく無数の死、

息がつまる無情のそれも、

夏がよく似合う


そうしてすべてらんえしたところで、

穏やかな秋がやってくる


秋、もうすべてが終わったのだと

まざまざとわれわれにそれを示す

"nothing"を掻き抱きながら、

われわれは、力なくその意味を問う

風は答えぬ

むなしさは、冬を(へ)誘うが、

それはまだ先の話。

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彼はたとへば

水彩の

にじみのやうなひとでした


いえそれよりは

結霜の

ガラスごしに見た 景色のやうな


いえそれよりは

鏡のなかへ

たまにまぎれこむ 影みたやうな……


彼は さういふひとでした




そよ風は 世界をまはるでせう

とき同じくして わが胸の

ちいさなくぼみには、赤銅の

まあるい玉が 落ちました

それは いつまでも 冷たくて

ときおり こつん、と鳴りながら

きつとこれからも ひつそりと

ここに 在りつづけるのです

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