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月の絵本をひらいたならば

きらきら お星がはじけとび

クリーム色のまん中から

かたこと はしごが降りてくる


琥珀のシルエット

つややかシルクハット

たわやかなテノール

伸べられた誘い

手をとって

夜空色の小舟で

甘い嘘の川をゆく


“きれいはきたない

 きたないはきれい

 にせものはほんもの

 うそはうそ”……


でたらめな魔法と 華言でいいの

数字のないところまで

二度と帰れないところまで

連れて行ってね


チョコレートがとけるみたいに

まどろむ意識

消えゆく ぬくもり……


銀色の時の 終わりを覚(し)るの



最後のページをめくるとき

あなたはわたしにキスをして

いちばんやさしい嘘をつく


のこった香りにひたりつつ

絵本を閉じたら


おやすみなさい.....